会長挨拶
会長就任のごあいさつ

玉井 裕
このたび、日本菌学会会長を拝命いたしました玉井でございます。身に余る光栄とともに、その重責を痛感しております。ここに謹んで就任のご挨拶を申し上げます。
来る2026年に日本菌学会は創立70周年という大きな節目を迎えます。これまで多くの先人の努力と会員の皆様の熱意に支えられ、菌学の研究と交流の場として発展を遂げてきました。この歴史を胸に、私も微力ながら学会のさらなる発展に尽力してまいります。
菌類は地球上で最も多様性に富む生物群であり、生態系の物質循環における重要な役割を果たすのみならず、農業・環境保全・医療・産業応用においても欠かせない存在です。近年の分子生物学やゲノム解析の進展により、菌類の未知なる機能や可能性が次々に明らかになり、菌学の重要性はますます高まっています。
今後は、創立70周年を契機として、学際的な研究交流を一層促進し、若手研究者の育成支援を強化するとともに、多様な分野の融合を推進していきたいと考えています。また、研究成果の国内外への発信を積極的に行い、菌学の魅力と価値をより広く社会に伝えていくことも重要な使命と捉えています。
会員の皆様には、これまで以上に学会活動への積極的なご参加とご協力をお願い申し上げます。皆様と共に日本菌学会の未来を切り拓き、学術的な発展と社会貢献を両立させる学会を目指してまいります。
結びに、会員の皆様のますますのご活躍とご健康を心より祈念し、就任のご挨拶といたします。
2025年6月